セレウス菌(Bacillus cereus)はBacillus属に属するグラム陽性大桿菌で芽胞を有する通性嫌気性菌である。土壌や汚水など自然界に多く存在し、酸性域では発育は悪い。食中毒の原因となる。
フランスの高級レストラン格付けガイドブック「ミシュランガイド(Michelin Guide)」の東京版「ミシュランガイド東京(Michelin Guide Tokyo)」最新版で3つ星を獲得した東京・神楽坂の日本料理店「石かわ(Ishikawa)」は、百貨店で販売していた黒豆の瓶詰から、ひどい嘔吐や下痢の症状を引き起こすセレウス菌が検出されたことから、自主回収を始めた。店主の石川秀樹(Hideki Ishikawa)さんが25日、明らかにした。
黒豆の瓶詰めは石かわが別会社に製造委託していたもので、神戸(Kobe)の工場で製造、高島屋(Takashimaya)で販売されていた。瓶詰めは約120本出荷され、約72本が販売された。
石川さんによると、ミシュランは前週、2009年版の発売以前に自主回収を承知していた。石川氏が3つ星昇格の連絡をミシュランから受けたのは、問題の製品を自主回収している最中で、記念パーティーまでに自主回収の事実を伝え、出席して問題ないか訪ねたところ、格付けの重要な基準は味であることから問題ないとの返答を得たという。(c)AFP
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%82%A6%E3%82%B9%E8%8F%8C
セレウス菌(Bacillus cereus)はBacillus属に属するグラム陽性大桿菌で芽胞を有する通性嫌気性菌である。土壌や汚水など自然界に多く存在し、酸性域では発育は悪い。食中毒の原因となる。
常在菌として、健康な成人の10%で腸管の中に見られる。菌は4〜50℃で発育、芽胞は1〜59℃で発芽、100℃ 10分の加熱で大部分が不活化するが、芽胞は100 ℃ 30分の加熱にも耐え、芽胞の形で土壌などを中心に自然環境に広く分布する[1]。70% の皮膚消毒用のエチルアルコールでも不活化されないという報告がある[2]。その為、速乾性擦式消毒剤に使用されるエタノール系消毒剤に耐性を獲得した菌が残存し十分に滅菌されない[3]。
目次 [非表示]
1 セレウス菌感染症
1.1 下痢型食中毒
1.2 嘔吐型食中毒
1.3 血流感染症
2 関連法規
3 関連項目
4 脚注
5 参考文献
6 外部リンク
[編集] セレウス菌感染症
ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。免責事項もお読みください。
汚染された食物の摂食により発生する感染性胃腸炎(食中毒症状)と、血液中に菌が侵入し発症する菌血症(大部分の感染はほぼ無症状)がある。菌血症を起こしただけではほとんど発症せず、乳幼児や高齢者など抵抗力の弱い者が時折敗血症まで病状が進行した時のみ死亡例まで発展する場合がある。セレウス菌が起こす食中毒は毒素系食中毒なので、なっても免疫はつかず、何度でも感染発症する。汚染された食物を臭いや見かけで判別することはできない。休止状態の芽胞を加熱や胃酸では完全に不活性化することが出来ず、嘔吐型毒素は更に耐性を持つ(下痢型毒素は熱で容易に不活性化を起こす)。毒素の量が増えてしまった食品は再加熱しても食中毒を起こすので、本菌での食中毒予防法として発芽と増殖の抑制がとても重要になる。(例えば調理済みの食品は10〜50℃で保存しない等である)。本菌によって引き起こされる食中毒は、菌が体内で増殖し多量の毒素を排出して発症する下痢型と、食品中で増殖した菌が生産する毒素を大量に摂取して発症する嘔吐型の2つに別けられる。日本での発生例の大部分は嘔吐型食中毒である。平成11年(1999年)の全国の食中毒事件は総数2697件で、35214人の患者が発生し、セレウス菌による食中毒は、11件(全体の0.4%)、患者総数、59人(全体の0.2%)。[1] 食品衛生法第27 条により保健所への届け出が義務づけられている。
下痢原性毒素は加熱、pH4以下の酸(胃酸)などで不活化されやすく、食中毒症状は一般に軽く1〜2日程度で回復する。セレウス菌による食中毒は、人から人へは感染しない。
血液寒天培地上のセレウス菌コロニー
[編集] 下痢型食中毒
下痢型は感染型食中毒(生体内毒素産出型)でウエルシュ菌食中毒に似た症状を呈する。本菌が芽胞形成などにより不活化することなく腸管に達すると、小腸内でHbI(heamolytic enterotoxin)、Nhe(non-heamolytic enterotoxin)、CytK(サイトトキシンK)などの2種類のエンテロトキシン型下痢毒を産生し食中毒症状が引き起こされる。菌の摂取後約8〜16時間で症状が現れ、約24時間続く。乳製品や野菜、肉類が原因となりやすい。この下痢型毒素本体はたんぱく質で出来ており、消化酵素・60℃以上加熱・強酸で容易に不活性化させる事が出来るため、感染者に関わっても適切な毒素除去を行えば食中毒が拡散する事は無い。セレウス菌の生産するエンテロトキシンはブドウ球菌、病原大腸菌、ウェルシュ菌の毒素のエンテロトキシンと同じ名称であるが異なった物質なので要注意である。[4]
[編集] 嘔吐型食中毒
嘔吐型は毒素型食中毒でぶどう球菌食中毒に似た症状を呈する。本菌は芽胞を形成することにより、食品の中でも100 ℃30 分の加熱調理過程を生き延びることができる。 調理後の食品が長時間室温で放置されると菌の増殖が起こり、この際産生された嘔吐毒を食品と共に摂取することにより引き起こされる。この嘔吐毒はアミノ酸が環状につながった小ペプチドで、熱・酸・アルカリに安定である。症状は毒素摂取後1〜6時間後に現れ、8〜10時間続く。通常発熱しない。焼き飯、カレーライス、ごはんやパスタでの事例が多く報告されている。患者が排泄した嘔吐物を大量に摂取しなければ患者から感染することはほとんどない。
[編集] 血流感染症
2006年栃木県の自治医大付属病院において、点滴の際にシーツなどのリネン類を感染源とすると見られる菌血症の院内感染が発生し、内2名は敗血症に発展し死亡、また他1名は片方の目を失明。後に、クリーニング工場の洗濯機が汚染されていた事が判明。[5] [6]
2007年静岡県内の病院に於いて、シーツなどのリネン類あるいは、おむつやタオルを感染源とすると見られる新生児の敗血症が発生し1名が死亡した。
[編集] 関連法規
感染性胃腸炎は5類感染症定点把握疾患。
食品衛生法
[編集] 関連項目
食中毒
[編集] 脚注
^ a b 横浜市衛生研究所感染症・疫学情報課
^ Journal of Clinical Microbiology, July 1999, p. 2280-2284, Vol. 37, No. 7
^ * 速乾性擦式消毒剤による手指消毒後のセレウス菌などのグラム陽性有芽胞桿菌の残存
^ 食品衛生基礎講座 セレウス菌とその食中毒アサマ化成
^ [1]
^ 2006/9/15 記者発表資料 自治医科大学
[編集] 参考文献
鹿江雅光、新城敏晴、高橋英司、田淵清、原澤亮編 『最新家畜微生物学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460198
獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104
[編集] 外部リンク
IDWR:感染症の話:セレウス菌感染症 (国立感染症研究所)
セレウス菌による食中毒について (横浜市衛生研究所感染症・疫学情報課)
セレウス菌 財団法人 日本中毒情報センター
セレウス菌の検査法千葉県衛生研究所 細菌研究室
Bacillus cereus 血流感染症について自治医科大学
真空調理過程におけるセレウス菌の消長日本家政学会誌, 2006 Vol.57, No.12(20061215) pp. 793-798.
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%82%A6%E3%82%B9%E8%8F%8C
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/110256531
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/110256531
この記事へのトラックバック